夏目純一がゼンスタッフサービス株式会社で働くとしたら

夏目純一さんは夏目漱石の長男です。
この夏目さんが仮にゼンスタッフサービス株式会社で働くとしたら、
どのようなことが起きるのかについて考えてみたいと思います。

その前に夏目さんの経歴を紹介しますが、
彼が9歳の時に父である夏目漱石を亡くしました。
ただし生活に困ることはなく、家には莫大な資産があったとのこと。
夏目漱石の月収は250円くらいで
(『坊ちゃん』によると、一般教員の月給は40円)、
特に印税はかなりのものと言われています。
どれくらい売れたかは分かりませんが、
『坊ちゃん』はかなりヒットしたみたいですよ。
それゆえ、夏目さんは19歳の時にベルリンに音楽留学します。
留学するにはお金が掛かりますが、
夏目家は父親のおかげでお金に困ることは無かったそうです。
ヴァイオリンを学びながら、
テニスや乗馬など多趣味に遊びまわっていたそうです。
夏目さんが帰国したのは(第二次世界大戦が理由で)、彼が32歳の時です。
随分長い間、遊学していました。
帰国してからは東京交響楽団に参加しましたので、
ヴァイオリンの腕前に関しては確かだったと言えます。
その後、38歳の時に結婚。
語学にも秀でていたため、ドイツ語やイタリア語の通訳としても活躍していました。
60代でヴァイオリニストを引退し、以降はテニス三昧の日々。
いつ頃からは分かりませんが、喫茶店や駐車場を経営していたこともあるそうです。

では、夏目さんはゼンスタッフサービス株式会社で働けるかと言うと、かなり難しいでしょう。
そもそもゼンスタッフサービス株式会社はヴァイオリニストを全くと言っていいほど募集していません。
ヴァイオリニストを派遣する会社はありますが、
ゼンスタッフサービス株式会社はそうした音楽関係の仕事を紹介していないのです。
ゼンスタッフサービス株式会社の担当分野は、オフィスワーク系、
接客・営業、軽作業、IT系で、音楽関係はノータッチになります。
夏目さんはゼンスタッフサービス株式会社では、
ヴァイオリニストとして活躍することは出来ないのです。

その代わり、語学は活かせそうです。
夏目さんは13年もの長い間、欧州で生活していましたので、
ドイツ語やイタリア語が堪能です。
ネイティブな会話もお茶の子さいさいでしょう。
ゼンスタッフサービス株式会社が取り扱う仕事で語学を求められるものは、
英語や中国語が大半ですが、
中にはドイツ語やイタリア語を求められるものがあるかもしれません。
オフィスワーク系でも、ドイツやイタリアに部署を持つところがありますので、
そこでしたら夏目さんも活躍できるでしょう。

さて、能力面については分かりましたが、性格面はどうでしょうか?
コミュニケーション能力は高そうですが、ビジネス適正はあるのでしょうか?
実際に夏目さんを見た訳ではありませんが、彼のビジネス適正はかなり低そうです。
親からかなり甘やかされて育ってきた背景があり、
妻は息子に対してたびたびそのことを愚痴にしていたそうです。
「とにかく嫌な性格」と称されています。
もしくは「貴族的」とも言えるかもしれません。
お金に無頓着、というか、豪遊・散財する癖のようなものがあったとも。
妻もハーブ奏者としてかなり有名でしたので、
お金に困ることはありませんでしたが、
あまり苦労を知らずに大人になったと考えられます。

典型的な貴族に農作業をやらせたら、
100人中100人は不平不満を口にするでしょう。
夏目さんに一般的な仕事をやらせても、上手くいかない可能性があります。
むしろゼンスタッフサービス株式会社に派遣登録しても
仕事を紹介してくれない可能性が高そうです。
ゼンスタッフサービス株式会社は個人の適性を見抜く能力に秀でていますので、
どの仕事であっても夏目さんには「不向き」と烙印を押すかもしれません。
そもそも、芸術系の仕事に就く方はかなりの独創性を求められます。
一般常識に縛られるようでは、こうした仕事に就くのは難しいでしょう。
音楽を指導する講師でしたら一般常識は必須ですが、
音楽を講演するだけでしたら、他の追随を許さない独創性が求められるのです。
天才というものは一般人に出来ないことが出来る代わりに、
逆に一般人が出来ることは出来ないことが多いのです。
芸術家に気難しい性格が多いのは、そうした理由になります。

仮にゼンスタッフサービス株式会社の紹介で
夏目さんに接客業をやらせても、
1日と経たずに辞めてしまうかもしれません。
一応、彼は温厚な性格と称されていますが、
お客にペコペコしている姿が全く想像できません。
ビジネスマナー研修を用意している
ゼンスタッフサービス株式会社でも
匙を投げてしまうかもしれません。
それと夏目さんは勉強嫌いとも考えられています。
特に根拠はありませんが、
息子はそう思っていたそうです。
でも、音楽家として成功していますので、
「自分に興味のあることは出来る」タイプの人間だったと思われます。
逆に言えば、自分に興味のないことは徹底してしない主義とも解釈できます。
ゼンスタッフサービス株式会社のビジネスマナー研修も、
途中で逃げ出してしまうかもしれませんね。

そうした理由で考えるならば、
夏目さんが興味を持ちそうなゼンスタッフサービス株式会社の仕事は
何があるでしょうか?
興味があれば、
ゼンスタッフサービス株式会社のビジネスマナー研修も
やり遂げられると思います。
しかしそう簡単には思い付きません。
ゼンスタッフサービス株式会社は、営業事務、ワープロ操作、
コールセンター、携帯電話の販売、アパレルショップ、
飲食店のホール、法人営業、仕分け作業、機械操作、ドライバー、SEなどを請け負っていますが、
どれも夏目さんの琴線に触れそうなものはありません。
そもそも夏目さんは何に興味があるのでしょうか?
経歴を見ると、ヴァイオリンのほか、テニス、乗馬、
猟(猟銃かも)、スポーツカーと言われています。
テニスも乗馬も猟もスポーツカーも、
ゼンスタッフサービス株式会社はそうした仕事をあまり取り扱っていません。
スポーツカーのイベントショーのスタッフは募集していますが、
それは大抵女性です。
やはり、夏目さんがゼンスタッフサービス株式会社で働ける仕事は
無いのかもしれません。

そういえば、夏目さんは第二次世界大戦時に兵役に就いていたのでしょうか?
一応、脚気を患っていたとも言われていたため、
銃剣を持って突撃するのは難しそうです。
兵役について調べたところ、徴兵されるのは20歳前後が中心で、
30代以上はそこまで積極的に徴兵されなかったとのこと。
されたとしても、前線に送り込まれることは稀だったのでしょう。
人間、年を取ると頭が固くなって、特攻できなくなりますので。
体力的な問題もありますので、
30過ぎの夏目さんは兵士として活躍しなかったと思われます。

色々と夏目さんについて書きましたが、彼は決して怠け者ではありません。
プロの音楽家というのは本当に一握りしかなれないのです。
少なくとも、コネで東京交響楽団(今は東京フィルハーモニー交響楽団に改称)の
第一ヴァイオリン奏者には決してなれません。
音楽はセンスが必要ですが、それに見合うだけの努力もまた求められるのです。
ゼンスタッフサービス株式会社で働くのは、夏目さんには無理ですが、
彼は音楽家としてしっかりと成功を収めているのです。

余談ですが、夏目さんには文才がありません。
父と同様に物書きを始めた時期もありましたが、周囲が猛反発したそうです。
夏目家の親族を見ると、小説家、建築家、彫刻家、漫画家(←さんの長男)、
実業家など、意外と職業がバラけています。
昭和になると、親の職業を継がないのが普通なのかもしれませんね。

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